2010年4月16日(金)「しんぶん赤旗」
トヨタ系列 アイシン 残業代払う
10万時間分 約3億円 愛知 労基署が指導
労働者と共産党が運動
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トヨタ系列の大手自動車部品メーカー、アイシン精機(本社・愛知県刈谷市)が、刈谷労働基準監督署の是正指導をうけ、未払い残業代を労働者に支払っていたことが、15日わかりました。職場の労働者と日本共産党の運動が実ったものです。
刈谷労基署は、アイシンがこれまで30分未満の残業時間を切り捨ててきたことに対し、労働時間を15分ごとの管理に改めるよう求め、これまでの未払い残業代を労働者に支払うよう指導しました。
同社は、未払い残業代の支払いとともに、職場と工場入退場門に、出退勤時間を記録するセキュリティーゲートを設置しました。
支払われた金額は、日本共産党アイシン支部の新村健治さん(51)によると、計10万時間分、およそ3億円にのぼります。同社は2002年にも同労基署の指導を受け、約1億7000万円の未払い残業代を支払っています。
党支部は、もとむら伸子参院愛知選挙区候補、刈谷市議団とともに、刈谷労基署に何度もサービス残業是正を申し入れ、労働時間の適正管理システムの導入を要請してきました。今年3月には党県委員会が、もとむら候補、かわえ明美参院比例候補らとともに厚労省と交渉。「繰り返し違反を行う企業は悪質」と厚労省は答え、労働局に伝えることを約束しました。
新村さんは、「アイシン精機がサービス残業を改めたとなれば、関連企業への大きな影響も予想できます。今回の前進を後戻りさせることのないよう、いっそうがんばりたい」と語ります。
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