2010年4月15日(木)「しんぶん赤旗」
児童福祉最低基準守れ
山下議員 「地域主権」法案ただす
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日本共産党の山下芳生議員は13日、参院総務委員会で質問し「地域主権改革」一括法案について子どもの発達にかかわる「最低基準が維持、向上される担保がない」と追及しました。
一括法案では、これまで国が定めてきた保育所や児童養護施設など児童福祉施設の最低基準を自治体の条例に委任します。
山下議員は、現行の児童福祉施設の最低基準(省令)は、「明るく衛生的な環境」など子どもたちの健やかな発達を保障することが目的であり、「厚労大臣は最低基準を常に向上させるよう努める」としている点を指摘。「すばらしい決意と哲学だ。(今回の法案で)今の最低基準より向上するのか」と迫りました。
山井和則厚労政務官は「現行の基準を基本と考えている」と答弁しました。
山下議員は「最低基準を無くせば何も担保がない」と批判し、虐待などを受けた子どもたちが入る児童養護施設で理事長から「今の最低基準を下げるなら、子どもを集団で世話をするのはやめたほうがいい」と訴えられたことを紹介。「職員は国の不十分な制度と、住み込みというきつい労働条件の下で頑張っている。今の最低基準でもギリギリで、職員の自己犠牲の上に成り立っている」として最低基準の堅持・向上を重ねて求めました。