2010年4月9日(金)「しんぶん赤旗」
輸入小麦減らし国産へ
食料自給率 紙議員が追及
参院委
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日本共産党の紙智子議員は8日の参院農林水産委員会で、3月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画について質問しました。
同計画は2008年度41%の食料自給率を今後10年で「50%まで引き上げる」目標を明記しており、その戦略的な柱を小麦としています。
紙氏は小麦の自給率を、計画通りに08年度の14%から34%に引き上げるなら、約100万トンの輸入小麦が国産におきかわることになると指摘。これまで政府は、国家貿易である小麦の輸入はカレントアクセス(WTO=世界貿易機関=協定上の輸入機会提供)の全量輸入に固執してきたが、米国と交渉して輸入量を減らすのかとただしました。
舟山康江農水政務官は「国内産が増えれば輸入量は減る方向になると思う。交渉はその時々の状況を踏まえておこなうことになる」と答弁しました。
紙氏は「政府としてしっかりと、米国に対し食料自給率を上げるために小麦の輸入は減らしていくと主張していくことが必要だ」「食料主権を明記して、それをWTO協定にも位置づけさせるべきだ」と強調しました。
食料・農業・農村基本計画 1999年に施行された食料・農業・農村基本法で「食料、農業及び農村に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図る」ために策定することを政府に義務づけています。5年ごとに見直されることになっており、今回は2回目の見直しとなります。