2010年4月9日(金)「しんぶん赤旗」
普天間基地
「移設」後も有事使用
井上氏追及 外相、可能性に言及
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岡田克也外相は8日、参院外交防衛委員会で、沖縄・米軍普天間基地の「移設」後も有事の際には同基地を使用する可能性に言及しました。日本共産党の井上哲士議員への答弁。
井上氏は、鳩山由紀夫首相が3月23日の参院予算委員会で、「有事ということが起きたときに、普天間がなくてすべて事がすむのか議論している」と発言したことをあげ、「同じ認識か」と質問。岡田外相は、「一般論からして、有事の際には、民間施設の使用で対応せざるをえないということを念頭におかなければいけない」と答弁しました。
また、井上氏は、「移設」案として、普天間基地の機能を当分維持したまま、名護市のキャンプ・シュワブ陸上部とうるま市ホワイト・ビーチ沖に新基地を建設する計画が報道されていることについて、「地元紙は『これ以上悪い案は、思いつくことすら難しい』と書いた。鳩山首相が『(移設は)最低でも県外』とした公約とまったく反している」と指摘しました。
岡田外相は、「(『移設』先の)中身について政府は明らかにしていない」として答弁を拒否しました。
井上氏は、沖縄県市長会が5日、普天間基地の早期閉鎖・返還と国外・県外移設を求める要請決議を全会一致で採択したことを示し、「市長会がこのような決議をあげたのは初めて。(報じられている)案は県民の意思に反するものだ」と厳しく批判しました。