2010年4月8日(木)「しんぶん赤旗」
輸入義歯 安全守れ
吉井議員 「発がん性物質検査を」
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日本共産党の吉井英勝議員は7日の衆院消費者問題特別委員会で、輸入した義歯など歯科技工物の安全性について質問しました。
吉井氏は技工物に発がん性のあるベリリウムなどが混入していると報道されたことをあげ、政府は輸入時に検査しているのか質問。厚生労働省・阿曽沼慎二医政局長が「歯科技工物の作製を海外に委託する場合の基準を作成し、周知した」などと述べたのに対し、吉井氏は「検査はしていないということだ」と批判しました。
吉井氏は歯科技工物は本来、施設や材料の安全基準が定められているのに、輸入物なら問われない結果、日本の国民が発がんの危険にさらされていると強調しました。
さらに、歯科技工物の輸入が医療品扱いではなく、「雑貨扱い」となっていると指摘。医療と輸入の「すき間事案」としてあいまいにするなら消費者庁の役割が問われるとして、輸入歯科技工物を医療品対象とし、国内同様の基準を設けて、消費者である患者の利益を守るよう求めました。
福島瑞穂消費者担当相は、発がんの危険について「実態を把握し、対応したい」と答弁。基準については「厚労省と協議して対応をきちんとしたい」「輸入物であっても国内と同様の安全の確保は当然だ」と述べました。