2010年4月8日(木)「しんぶん赤旗」
後期医療
「年齢区別」解消されず
高橋議員 「新制度案」を批判
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日本共産党の高橋ちづ子議員は7日の衆院厚生労働委員会で、後期高齢者医療制度を4年後に廃止したとしても、新制度は後期医療制度の枠組みが残ることを指摘し、廃止を先送りせず元の老人保健制度にまず戻すよう求めました。
厚労省の検討会で示された新制度案は、65歳以上を国民健康保険に加入させ別勘定にする内容。高橋氏が「政府は年齢区別は解消すると言っていたがこれと反する」と批判したのに対し、足立信也厚労政務官は「この案では年齢で区別することになる」と認めました。
また高橋氏は、政府は次期国会に法案を提出するというが、民主党が掲げている健康保険の一元化などどこまで盛り込むのかと質問。長妻昭厚労相は「検討中だ。一元化もまったく一つにするとは考えていない」と述べました。
高橋氏は、厚労省検討会で示された案では、公費が9000億円も減ると試算されている問題をあげ、国が医療保険に責任を持つべきだと追及しました。
高橋氏は、医療費の窓口負担軽減に関しても質問。国民健康保険法44条にもとづく窓口負担軽減策は全市町村の過半数で条例を持ち、国は基準設定の検討を始めているとし、その周知徹底を図るとともに、災害被害者、失業者など所得が急減した人だけでなく、貧困なままの人も対象にするよう求めました。足立政務官は「十分受けとめる」と答えました。