2010年4月2日(金)「しんぶん赤旗」
MA米 全量輸入「約束でない」
紙議員質問 農水相認める
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日本共産党の紙智子議員は1日の参院農水委員会で、ミニマムアクセス(MA=最低輸入機会)米の輸入がWTO(世界貿易機関)協定上の「約束」ではないとただしました。赤松広隆農水相は「約束はない」と認め、77万トンの輸入が義務だとする政府の主張に根拠のないことがはっきりしました。
赤松農水相はこれまで、MA米の全量輸入について「一つの国際約束だ」(2009年11月17日、同委員会)としていました。
紙氏は「MA米は、米を生産しているすべての国が日本に輸出する権利をもつというものだ。WTO協定上、MA米の輸入量が決まっているということはない」と厳しく批判しました。
赤松農水相は「WTO協定上、国家貿易の場合はMA米を全量輸入するという規定があるわけではない。約束があるわけでもない」と認めました。
紙氏はまた、地方の農業改良普及指導員数が最も多かったときの半分にまで減っていることを指摘。食料自給率引き上げのために、指導員が果たす重要な役割を強調し増員を求めました。赤松農水相は「農業普及指導員は地域で大きな役割を果たしている。制度を充実させていきたい」と答えました。
農業改良普及指導員 農業従事者や農村に住む人とともに、農業経営や農村生活の改善・向上に向けて様々な取り組みを行う都道府県の職員。一定の実務経験の後に国の行う普及指導員資格試験に合格する必要があります。