2010年3月31日(水)「しんぶん赤旗」
米ロ新核軍縮条約
米上院に来月提示
国務次官 「批准の働きかけ急ぐ」
【ワシントン=小林俊哉】タウシャー米国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は29日、国務省内で記者会見し、米ロ両首脳が最終合意した新核軍縮条約について、両国間で条約本体、議定書、付属文書を最終的に完了させる作業がジュネーブで行われていることを明らかにしました。同次官は、調印が行われる4月中に批准権を持つ米上院に提示、批准に向けた働きかけを急ぐ意向を示しました。
オバマ米大統領とロシアのメドベージェフ大統領は26日、米ロ間の第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる新核軍縮条約について合意しました。
4月中に、条約の一部が公表される見通しです。
タウシャー氏は、ロシアが懸念事項に挙げた米国のミサイル防衛(MD)計画について、「(条約上では)いかなる制限もない」と言及しながらも、ロシアと2国間での対話を続ける意向を示しました。
米議会内には、核軍縮条約がMD計画になんらかの制限を設けることに反対の声が強くあります。
また、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准については、「上院が検討を行う具体的な予定は今のところない」と述べました。
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