2010年3月30日(火)「しんぶん赤旗」
認可外保育施設の48%
指導監督基準に不適合
厚労省調査
認可外保育施設の48%が国の指導監督基準に適合していないことが、29日までに発表された厚生労働省の2008年度の調査で分かりました。
認可外施設のなかでもベビーホテルに限ると63%が適合していません。事業所内施設(届出対象施設)も48%が適合していませんでした。
認可外保育施設の中には良心的な保育をしているところがある一方で劣悪な施設もあり、乳幼児の死亡事故も相次いでいます。
指導監督基準に適合していない施設に対する指導では、99・8%が口頭指導と文書指導にとどまり、改善勧告(2件)や公表(2件)はわずか。事業停止命令や閉鎖命令はゼロでした。劣悪施設の中には繰り返し事故を起こしているところもあり、指導のあり方には問題も指摘されています。
認可外保育施設の指導監督基準は、01年に起きた乳児窒息死亡事故をきっかけに、認可保育所の最低基準に準じて設けられました。年1回以上の立ち入り調査が原則で、ベビーホテルは必ず年1回以上行うこととされていますが、09年3月時点で、未実施施設がベビーホテルの15%、その他の認可外施設の26%も残されています。
同時点で無認可施設の入所児童数は17万6421人。そのうちベビーホテルには3万2013人が預けられています。