2010年3月28日(日)「しんぶん赤旗」
“たらい回し”を批判
普天間で笠井氏 「地元は全部反対」
テレ朝系
日本共産党の笠井亮衆院議員は27日、テレビ朝日系番組「朝まで生テレビ」に出演し、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」問題などについて、民主、社民、自民の各党議員やジャーナリストらと討論しました。
司会の田原総一朗氏は、政府が普天間基地の部隊・訓練を沖縄県の内外に暫定的に移転させ、最終的にホワイト・ビーチ(同県うるま市)沖合を埋め立て、新基地を造るという「2段階移設」を検討していることについて問題提起しました。
笠井氏は「『移設』先探しということで、たらい回しをするという発想自体破たんしている。地元は全部反対している」と強調。その上で、鳩山由紀夫首相が昨年の総選挙や党首討論で、県外・国外の「移設」を主張していることや、野党時代に「代替施設なき返還をアメリカに求める」と述べていたことを指摘しました。
田原氏が「つまり普天間の返還だけだと」と問い直したのに対し、笠井氏は「沖縄でも無条件撤去せよといわれている」と県民の声を紹介しました。
番組では、「アメリカにこれだけはいいたい」という問いに、視聴者から「対等な日米関係」「普天間からの撤退」「沖縄県民の声を聞いて」などの声が多く寄せられ、米軍基地問題への関心の高さを示しました。
これを受け、福山哲郎外務副大臣(民主党)は「日米同盟が外交の基軸であることは変わらない」と述べ、対等な日米関係について軍事上の対等性を強調。これに対し、笠井氏は、視聴者が考える「対等」とは「軍事の意味とは違う」と指摘。「私たち日本共産党は安保廃棄といっているが、基地の苦しみの根源には対等でない日米の軍事同盟の関係があるから、問題が起きているんだ」と批判しました。