2010年3月27日(土)「しんぶん赤旗」
水田で持続できる農業
東京 日韓湿地フォーラム開く
第5回日韓NGO湿地フォーラムが26日、東京都千代田区内で始まりました。主催は、NPOラムサール・ネットワーク日本、韓国湿地NGOネットワークで、28日までの3日間の日程です。
同フォーラムは、2008年に韓国で行われた第10回ラムサール条約締約国会議(COP10)を両国NGOが力を合わせて成功させようと、07年に始まりました。今回は、10月に名古屋市で行われる生物多様性条約締約国会議に向けて、今後の課題などについて意見交換を行います。
初日のこの日は、日韓の水田調査などの取り組みが報告されました。
ラムネット日本の呉地正行さんはCOP10で、生物多様性の保全に果たす水田の役割に注目した「水田決議」が採択されたことの意義を説明。「水田という特定の農地に注目した初めての決議です。湿地の機能を生かした管理をすれば、水田での生物多様性が高まる。持続可能な農業が実現できる」と強調。アジアの水田文化を再評価することが重要だと語りました。
韓国水田湿地ネットワークのキム・ソクスンさんは「水田決議」が、市民が水田に目を向けるきっかけになったと指摘。「田んぼの機能をもっと市民に知らせることが大事だ」と述べました。
会場からは、「農民とNGOの連帯が必要だ」という意見や、政府の補助金の仕組みなどについて質問が出されました。
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