2010年3月27日(土)「しんぶん赤旗」
アフガン難民 45%増
先進44カ国2万6千人 理由に「暴力続く」
2009年
2009年に先進44カ国へ難民申請した人のうち、アフガニスタン出身者が前年比で45%増加し、大幅に減少したイラクに代わって1位となりました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が24日に公表した報告書で分かりました。増加の理由としてアフガンでの暴力が続いていることを挙げています。
44カ国は、欧州連合(EU)加盟27カ国のほか米、カナダ、オーストラリア、スイス、日本、韓国などを含みます。
報告書によると、昨年、アフガニスタンから44カ国に難民申請したのは2万6803人(全体の7・4%)で、一昨年の1万8453人を大きく上回りました。一昨年、4万366人で1位だったイラクは40%減少して2万4341人(同6・7%)でした。
44カ国への難民申請者の総数は36万3663人で前年の36万4262人からほとんど変わっておらず、大部分がアジア、中東の出身者でした。
昨年の難民申請者中、最多の13%、4万9000人が米国を申請先としており、4年間同じ傾向が続いています。2位はフランス、3位はカナダでした。
またこれまでに申請が認められたアフガン難民のうち、170万人がパキスタンに、100万人がイランに住んでおり、受け入れ国がおもに途上国であることも分かりました。グテレス高等弁務官は、先進国への難民が増えているというのは誤解だと語っています。
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