2010年3月27日(土)「しんぶん赤旗」

保育所給食

外部調理 全国で容認

政府が最低基準を改悪


 政府は26日までに公・私立保育所の給食の外部調理を全国で実施できるように「規制緩和」することを決定しました。鳩山由紀夫首相が本部長の構造改革特区推進本部が「政府の対応方針」で決めたものです。

 保育所の給食は児童福祉法に基づく「最低基準」で保育所内での調理が義務付けられています。一方で「構造改革特区」となった自治体では例外的に外部調理が容認されていました。今回の決定は最低基準を変え、全国どこでも外部調理ができるようにするものです。

 「政府の対応方針」によると実施時期は2010年度早期。3歳以上の子どもの給食について外部搬入を容認します。外部搬入の全国実施を検討してきた構造改革特区推進本部評価・調査委員会の「評価意見」ではアレルギー児への対応について「きめ細かに対応している」としていました。しかし、実際には、保護者が弁当を作らざるをえないなど、まともな対応がされていないのが現状です。

 政府の定めている保育所保育指針では食育を推進しなければならないとなっており、政府は食育では、自園調理が望ましいとしています。外部搬入の全国実施は指針に反します。人間の成長過程のなかでも心身ともに大きく発達する時期の子どもたちの安全性が脅かされる危険をはらんでいます。





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