2010年3月26日(金)「しんぶん赤旗」
核兵器のない世界へ
核兵器廃絶国際署名
NPT会議へ勢い加速
“1200万達成し世界に発信”
日本原水協事務局長 高草木さん訴え
5月ニューヨークで始まる核不拡散条約(NPT)再検討会議に提出するため、全国1200万を目指してすすめられている「核兵器のない世界を」国際署名が543万筆を突破しました。原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の高草木博事務局長は、引き続き奮闘し、1200万署名を達成しようと全国に呼びかけています。
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NPT再検討会議にむけて運動に拍車がかかり、全国で集められた署名数は543万筆(16日現在)に達しました。16日の「船積み送り出し集会」で400万筆が積み込まれました。
前回超えた
2005年におこなわれたNPT再検討会議に向けて、私たちは03年の原水爆禁止世界大会で「いま、核兵器の廃絶を!」と題する署名運動を発足させました。合計503万8108筆を目録として、935名の市区町村長、556名の自治体議会議長・副議長の署名とともに、セルジオ・ドゥアルテNPT再検討会議議長(当時)に提出しました。
実際にニューヨークに運んだ数は287万筆でした。今回は、16日の時点で集約数とも、船積み数とも、前回を超えたことになります。
自治体首長・議長・副議長の署名では、743市区町村長(5人の知事を含む)、504議長・副議長と、前回にまだ到達していません(いずれも16日現在)。ただ、自治体数は05年5月の2464から、市町村合併により、ことし3月末日には1728となるので、比率で見れば首長でも議長・副議長でも、前回水準を超えたことになります。
この到達は、日本国民の10%、1200万筆の署名という目標から見ればまだ半分です。運動の勢いを5倍にも10倍にも加速して、ニューヨークの国際共同行動に参加する1500人の原水協代表団に託そうではありませんか。
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日本での取り組みは国際的な反響を呼んでいます。アメリカの平和運動の人たちは全米に回状をまわし、「日本では何百万筆もの署名が集められている」と署名の取り組みを呼びかけました。ドイツでもイギリスでもフランスでも運動は加速しています。
2月15日には世界250のNGO(非政府組織)が、あらためて5月2日のNPT・ニューヨーク行動を呼びかけました。「オバマ大統領と世界の指導者に、核兵器廃絶の交渉をただちに開始するよう呼びかける」というものでした。被爆者と被爆国日本の運動の声が世界に届いていることの表れです。
今後、日本政府がNPT会議に向けて核兵器禁止の国際的合意をつくるイニシアチブを発揮するよう、申し入れを具体化します。
日本が「核の傘」から離脱し、日米核密約を破棄して、非核三原則を厳格に実行するよう求めていきましょう。
また、核保有国自身が核兵器を禁止することを決断し、行動を起こすことを、核保有国をはじめ、すべての国の政府に発信していきましょう。
全力あげて
署名に託された被爆国・日本国民の声が全世界の人々と政府に届き、核兵器全面禁止の声が「第一のスーパーパワー」として力を発揮するよう、NPT会議までの40日間、NPT会議が開催される26日間、そして8月の原水爆禁止2010年世界大会へ、全力をあげげて奮闘していきましょう。