2010年3月22日(月)「しんぶん赤旗」

中東和平再開を訴え

国連事務総長 パレスチナ訪問


 【カイロ=松本眞志】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は20日、中東訪問を開始、最初の訪問地パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のラマラで、イスラエルとパレスチナ双方に、中断している中東和平交渉の再開を呼びかけました。

 同事務総長は同地でパレスチナ自治政府のファイヤド首相と会談。中東和平交渉を軌道に乗せる必要を訴え、「交渉によってエルサレムを将来の(イスラエルとパレスチナの)2国家の首都とする方策を見いだせるし、しなければならない」と強調しました。

 潘氏はまた、イスラエルに対してヨルダン川西岸地区と東エルサレムでのユダヤ人入植地拡大の凍結を求めました。

 イスラエルのネタニヤフ首相は、西岸地区での10カ月間の暫定的な入植地拡大凍結は認めましたが、東エルサレムとその周辺の「併合」された地域の入植地は占領地ではないとし、凍結の対象ではないと主張しています。潘氏はこの後、ガザ地区を訪れる予定です。

 パレスチナの病院関係者によると、西岸の都市ナブルスで同日、イスラエルの入植地政策に抗議するデモにイスラエル軍が発砲し、16歳の少年1人が死亡、もう1人が重傷を負いました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp