2010年3月22日(月)「しんぶん赤旗」
非核「神戸方式」全国に
米艦の民間港入港許さない
交流集会
新原氏問題提起
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非核「神戸方式」35周年を記念して、神戸市内で「非核の港湾づくり全国交流集会」が21日、神戸市内で開かれました。北海道から沖縄まで、全国で米艦船の民間港入港を許さない運動が交流されました。
冒頭、国際問題研究者の新原昭治氏が問題提起しました。
新原氏は、米国の「NCND」(艦船・航空機の核兵器保有について肯定も否定もしない)政策が「核兵器を自由に持ち込むためのおぜん立てになっている」と指摘。これを打ち破るために、すべての軍艦に「非核証明書」を提出させる非核「神戸方式」を全国に広げることが重要だと述べました。
昨年の民主党政権発足以後、外務省は米艦船の民間港入港を容認する理由として「(入港を予定している艦船は)核搭載能力がない」と説明しています。新原氏は、「米国自身が証明しないといけない」と述べ、米国がNCND政策を取る限り、どんな小さな艦船であっても、非核証明の要求を怠るべきではないと強調しました。
参加者からは、「米艦船の自由な民間港寄港に慣らされず、非核神戸方式の実現へがんばりたい」(北海道)などの決意表明とともに、神奈川県の参加者からは、横須賀基地での原子力空母修理に伴う放射能汚染の危険などが報告されました。
フィリピンから参加したコラソン・ファブロスさんは、米軍は基地撤去後も22の港湾に寄港できる権利を有しており、商業港への寄港が増えていると指摘。非核神戸方式のような取り組みはフィリピンでも重要だと述べました。