2010年3月18日(木)「しんぶん赤旗」
定昇維持にとどまる
春闘 自動車・電機など大手回答
自動車、電機、鉄鋼などの大手主要企業は17日、金属労協(IMF―JC)傘下の労働組合の春闘要求にいっせいに回答しました。労組側は今春闘で統一ベースアップ要求を見送り、賃金カーブ(定期昇給)維持に要求をしぼっており、企業側の回答は、要求通り定昇維持に。一時金は大幅低下した昨年実績を上回る回答が出る一方、要求を下回る“満額割れ”がめだちました。
労働者の賃金は、昨年1年間に前年比で約40万円低下しており、労働者にとってベースアップは失った分を取り戻す切実な要求です。結果は定昇維持にとどまるきびしい内容になりました。
自動車では、トヨタが賃金は定昇維持、一時金は満額割れの5カ月プラス6万円。日産は賃金が定昇相当分の6千円。一時金は、日産、ホンダが満額回答でした。
電機は、各社とも賃金が定昇維持でした。一時金は日立、シャープが前年実績を上回りましたが、三菱電機は下回りました。電機の労組側が統一要求した最低賃金の引き上げは、要求の半額、5千円でした。時間外賃金の割増率引き上げは見送られました。
三菱重工、住友金属の一時金は要求額をそれぞれ4万円下回りました。
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