2010年3月17日(水)「しんぶん赤旗」
普天間問題 県内移設断念し対米交渉を
那覇市議会が意見書
沖縄県那覇市議会は16日、本会議を開いて「鳩山政権に公約の遵守と普天間飛行場の県内移設の断念を求める意見書」を全会一致で可決しました。国民新党・下地幹郎衆院議員派の会派「そうぞう」の3議員は採決前に退場しました。
意見書は、鳩山政権にたいして、(1)米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還を実現する(2)「国外・県外」への「移設」の公約と沖縄県民の意思にも反する県内移設を断念する(3)本腰を入れた対米交渉を行い、「日米合意」を見直す―ことを求めています。
意見書案は、日本共産党が呼びかけ、6会派の代表が提案者となったものです。提案理由説明に立った民主党会派の玉城彰代表は、鳩山政権内で県内移設に向けた動きが激しくなっていることについて、「自らの公約にも反し、同時に県内移設に反対している沖縄県民の圧倒的な意思・民意をも裏切るもの」と批判しました。
その上で「圧倒的な県民は怒っています。4月の県民大会開催など、保革の立場の違いを超えた大同団結の力で日米両国政府に立ち向かい、県内移設断念を強く求めていきます」と強調しました。
日本共産党の古堅茂治団長は「意見書の提起から原案提示、各会派間の調整など、党は意見書実現に尽力してきました。この意見書は、基地の押し付けは許さないという県民の怒りを県都で、全会一致で示したものとして意義は大きい」と語っています。