2010年3月15日(月)「しんぶん赤旗」
英スコットランドでデモ
核兵器もういらない
学校・病院・仕事を
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【エディンバラ=小玉純一】英スコットランドのエディンバラで13日、「なくせトライデント。削るな雇用」を掲げたデモと集会が行われ、英国が更新しようとしているトライデント核兵器システムの廃棄を訴えました。
行動を呼びかけたのは、労組や平和団体などで構成する「スコットランド平和連合」。集会発言者は「トライデントの代わりに学校を、病院を、職を」と次々訴えました。
約2000人が目抜き通りを行進。建物や街頭から声援を受けました。総選挙を前に、「トライデント支持者の落選を」の旗も目立ちました。
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塗装業のスティーブン・ダフさんは2歳の息子を乗せた乳母車を押して妻と参加。「トライデントは無駄遣いだ。テロの目標にもなる。廃棄した方がいい」と話しました。
環境団体「地球の友」の旗を掲げて参加したメアリー・チャーチさんは、昨年12月にコペンハーゲンで開かれた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の際の行動にも参加しました。「最大の環境破壊の核兵器に反対です」と話しました。
トライデント核兵器システム 英国は戦略核ミサイルを発射できるバンガード級原子力潜水艦4隻を保有。原潜1隻には1基で最大12発の核弾頭を装着できるトライデント型戦略ミサイル16基を搭載可能ですが、実際に保有している核弾頭数は約200発。原潜の退役が2020年から始まるため、米国と共同で次世代の核兵器開発を計画しています。スコットランド西部のファズレーンにバンガード級原潜の母港が置かれています。
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