2010年3月13日(土)「しんぶん赤旗」
高校無償化法案に対する
宮本議員の賛成討論
衆院文科委
日本共産党の宮本岳志議員が12日の衆院文部科学委員会で行った高校無償化法案に対する賛成討論は次の通りです。
まず冒頭、民主党が合意のないまま質疑を打ち切り、かつての自民党のような委員会運営を行ったことについて、反対を表明します。
世界の大勢が高等教育の無償化をはかっているなか、日本共産党は一貫して高等教育無償化を主張し、その実現のために全力をあげてきました。
わが国でもこうした無償化の方向が打ち出されたことは、国民の粘り強い運動の成果であり当然のことだといわなければなりません。
高校無償化の実現で、国際的に大きく立ち遅れた日本の現状を取り戻し、国際人権A規約第13条2項bの留保を撤回することが現実のものとなります。さらにこれをステップに、高等教育の段階的無償化の実施に向かうべきであります。
なお、審議のなかで指摘したように、本法律案には多くの問題点が残されています。公立高校は授業料を不徴収とする一方で、私立高校に通う生徒への就学支援金は一定額の支給にとどまり、公私間格差を拡大すること、就学支援金の支給も36カ月にとどまり、学ぶ権利を保障する観点からは不十分であること、18歳以下の特定扶養控除の上乗せ部分の廃止にともない、負担増となる世帯が多数生まれること、授業料以外の教育費の負担軽減策がないことなどです。
無償化対象から朝鮮人学校を除外するなどということは、国際ルールに照らして断じて許されないということも申し添えます。
今後、これらの問題、課題に政府としてただちに取り組み解決するよう求めます。