2010年3月9日(火)「しんぶん赤旗」
新基地 陸上案に抗議
名護市議会が全会一致
「普天間の危険移すだけ」
意見書可決
政府・与党が米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」問題をめぐる沖縄基地問題検討委員会を開き、社民、国民新両党が移設案を提示した8日、名護市議会はキャンプ・シュワブ陸上部への移設案に反対する意見書と抗議決議を全会一致で可決しました。沖縄県議会も先月24日に県内移設に反対する意見書を全会一致で可決しており、「県内たらい回し」に反対する“島ぐるみ”の広がりを示すものです。
海も陸も造らせない
稲嶺市長
|
名護市議会定例会が8日始まり、本会議では、鳩山由紀夫首相らにあてた普天間基地を米軍キャンプ・シュワブ内に「移設」する陸上案に反対する意見書と、亀井静香国民新党代表にあてた「抗議決議」を全会一致で可決しました。
意見書、決議とも、陸上案について「普天間飛行場の航空機騒音や危険性をそっくりそのまま、名護市に移しただけのもの」などと厳しく批判しています。
これに先立ち、稲嶺進市長が初の施政方針演説を行い、米軍普天間基地「移設」問題にふれ、「辺野古の海はもとより陸上にも新たな基地は造らせない」と改めて決意を表明しました。
稲嶺市長は、自身の初当選について、辺野古への米軍新基地建設にたいする市民投票以来13年間の思いが「民意としてひとつにまとまり、(新基地反対の)明確な判断が示された」と述べました。
また基地「移設」問題に翻弄(ほんろう)され続ける限り、「名護市民が真に幸せに生き、暮らすことのできる本来あるべきまちづくりのビジョンは決して描くことはできない」と強調しました。
演説後、市長は、陸上案について「とても受け入れられるものではない」と拒否しました。