2010年3月2日(火)「しんぶん赤旗」

予算案審議足りぬ

穀田氏、民自公の採決合意批判

NHK日曜討論


 日本共産党の穀田恵二国対委員長は2月28日放送のNHK番組「日曜討論」で、与野党国対委員長と今後の国会審議について議論しました。

 民主・自民・公明の3党が2日に衆院で来年度予算案の採決を行うと合意した問題で、穀田氏は「審議は極めて不十分だ」と指摘。社会保障の復元や大企業に社会的責任を果たさせるなど要の問題で新政権の政策が不十分であり、徹底審議が必要だと主張しました。「(3党の合意は)審議を軽んじている。3党で話し合って押し付けるのは議会制民主主義の根幹にかかわる問題だ」と批判しました。

 小沢一郎民主党幹事長と鳩山由紀夫首相の「政治とカネ」の問題では、民主党の山岡賢次国対委員長が「国民生活に影響しない。本来司法でやることで立法府にはなじまない」などと発言しました。

 穀田氏は「国民生活と大きな関係がある」と指摘。小沢氏の問題は、日本共産党の笠井亮議員が指摘した胆沢ダム受注企業からの約3000万円の献金など公共事業に使われた国民の税金が政治家に還流した疑惑だと述べ、「解明は国会の役割であり、政治的道義的責任をはっきりさせる必要がある。野党は証人喚問などを要求したが与党は応えていない」と批判しました。

 「政治とカネ」の再発防止をめぐる与野党協議機関の設置で各党が大筋一致したことを受け、穀田氏は「それは当然だ」と述べた上で、企業・団体献金の禁止と政党助成金の廃止を主張しました。「自民党を除いて企業・団体献金禁止に言及した。(企業・団体献金禁止は)法律がなくても実行でき、私たちはやっている。宣言した以上やってもらう必要がある」と強調しました。

 自民党が予算案組み替え動議を出すと表明したことについて国民新党の下地幹郎国対委員長は「予算の通過直前に出すのはいかがか」と批判。穀田氏は「共産党は早めに組み替え提案をし、党首会談も行って建設的な提案をしている」と述べました。山岡氏は「共産党からは確かに提言をもらった。総理に会っていってくださいと取り次いだ。よいものはやっていこうという姿勢で臨む」と応じました。

 菅直人副総理兼財務相が消費税増税を含めた税制改定論議の3月着手を表明したことが議論になり、穀田氏は「消費税はワーキングプアやわずかな年金収入に頼るお年寄りからも容赦なく取り立てる不平等な大衆課税だ。ずっと優遇してきた大企業と大資産家にしっかり払ってもらうべきだ」と主張しました。



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