2010年3月2日(火)「しんぶん赤旗」
ビキニデー
「核なくせ」 広がる輪
NPT会議 焼津市長も参加へ
|
アメリカの水爆実験によるビキニ被災(1954年)から56年を迎えた1日、被災した「第五福竜丸」の母港・静岡県焼津市で「献花墓参行進」や「3・1ビキニデー集会」が行われました。
焼津市民合唱団が初出演するなど市民との共同が広がった集会には、1500人が参加。同市の清水泰市長が、平和市長会議のメンバーとして核不拡散条約(NPT)再検討会議に参加し、核兵器廃絶を訴えることを表明すると、ひときわ大きな拍手に包まれました。
主催者あいさつしたビキニデー静岡県実行委員会の川本司郎代表委員は、静岡県内でも7割の首長が「核兵器のない世界を」署名に賛同し、県の非核宣言が採択されたことを紹介。原水爆禁止世界大会実行委員会の野口邦和運営委員会代表が、集会を起点に「核兵器のない世界」へうねりをつくろう、と呼びかけました。
アメリカの水爆実験で被ばくした第五福竜丸の元漁労長、見崎吉男さんが来賓あいさつ。元乗組員の大石又七さんや被災地・ロンゲラップ島民代表のアバッカ・アンジャインさんが訴え、フォトジャーナリストの森住卓さんが写真で核汚染を告発しました。
NPT再検討会議に呼応したニューヨーク国際共同行動に参加する宗教者や青年が次つぎと登壇。「世界の指導者たちに核兵器廃絶の思いを届けます」などと発言しました。
金沢市にある菜の花薬局に勤める女性(31)は、ビキニデーの行動に初めて参加しました。「私の職場からもニューヨークに代表を送ることになり、私も『核兵器のない世界を』署名を集めるようになりました。ビキニデーで学んだことをいかし、もっと署名を集め、8月の原水爆禁止世界大会にも参加してみたい」と笑顔で語っていました。
■関連キーワード