2010年2月28日(日)「しんぶん赤旗」
教育費無償化さらに
5団体がつどい 子どもの貧困告発
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貧困と格差をなくし、安心して学べる社会をめざそうと、第5回子どもと教育を語るつどいが27日、東京都千代田区で開かれました。全日本教職員組合、教組共闘連絡会など5団体が主催し、教員や保護者ら130人が参加しました。
神戸大学の二宮厚美教授が講演し、子どもの生活と発達を保障するためには現金給付だけでなく、保育・教育・医療サービスを充実させる必要があると強調。教育費のいっそうの無償化を機に「学校が社会の貧困・格差を再生産するのではなく、克服する拠点になってほしい」とのべました。
埼玉県の定時制3年の女子高校生(17)は4月からの授業料無償化について「月2700円だけど、それが用意できなくて苦しんだことがあったのでうれしい」と発言。閣僚が参加した勉強会で実態を話した日に、授業料滞納などで卒業できない高校生を出さないための通達が出されたと話しました。
「お茶の葉やミシンの糸代まで集金され、小学生2人で年間4万円近くかかった」「授業料滞納があり卒業式に出ても名前を呼ばれないと言われている」「クラスで一人も就職が決まっていない」などの実態が告発されました。全国の自治体で給食費無償化や教材費補助などがすすみ、高校生の運動で私立高校授業料無償枠が拡大されたなどの報告があり、貧困の実態を告発し、教育費の無償化をさらにすすめようと話し合われました。