2010年2月24日(水)「しんぶん赤旗」
リコール制度見直し 国交相表明
穀田議員が強化求める
前原誠司国土交通相は23日の閣議後会見でトヨタ自動車のリコール(回収・無償修理)問題を踏まえ、リコール制度の見直しを検討する考えを明らかにしました。国交相は「トヨタが国に対して情報をしっかり伝えていなかった可能性が高い」と指摘した上で、「ささいな情報でも国に伝達させる」ことを狙いに制度改定を進める姿勢を示しました。
また、国交相はリコール車両の技術検証を担う同省所管の交通安全環境研究所についても、常勤の担当者が少ない今の陣容が抱える問題点を指摘。「人数などを含め体制の在り方を見直したい」と述べました。
トヨタの問題では、以前からハイブリッド車の新型「プリウス」の利用者がブレーキに関する苦情を寄せていました。しかし同社は国交省に対しこれについての詳細な報告を速やかに行わず、リコールの届け出などが遅れました。
この問題では、15日の衆院予算委員会で日本共産党の穀田恵二議員が政府の対応について「会社の自主性任せにしていることが問題だ」とリコール制度のあり方の問題点を指摘するとともに、(1)メーカーからの情報収集の強化(2)欠陥の疑いのある自動車の検査体制の拡充を求めました。これに対し、前原国交相は「非常に建設的な提起だ。調査のやり方を(質問の)趣旨も踏まえて改善すべきだ。検討する」と答弁していました。