2010年2月20日(土)「しんぶん赤旗」
宗教的信条の違う人とも共同するの?
〈問い〉 日本共産党は思想信条の違う人とも一緒に社会変革するとのこと。宗教的信条の違う人とも共同しますか。(京都・一読者)
〈答え〉 日本共産党綱領は、日本における社会変革の事業をすすめるにあたって、「当面のさしせまった任務にもとづく共同と団結は、世界観や歴史観、宗教的信条の違いをこえて、推進されなければならない」と規定しています。党はこの立場から、多様な宗教的信条をもつ宗教者との対話と共同を重視しています。
たとえば日本共産党が提唱した平和・民主・革新の日本をめざす革新懇運動は、国政革新の目標を掲げる統一戦線運動として発展しています。この運動では仏教、キリスト教、天理教など諸教の宗教者が結集する日本宗教者平和協議会が重要な役割を果たしています。また各地、各階層につくられた革新懇にも宗教者が参加して日本共産党や諸団体と共同しています。こうして核兵器廃絶、安保条約という対米従属の軍事同盟の終結、貧困と福祉切り捨ての格差社会是正などで、宗教者と日本共産党との共同がすすんでいます。
日本共産党は綱領と規約に「科学的社会主義を理論的な基礎とする」と明確にしています。科学的社会主義の世界観は、何らかの超自然的なものが世界をつくり、支配していると考える宗教的世界観とは違います。しかし、日本共産党は社会変革の方針とともに「信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる」と明記した綱領とその具体化である党大会決定で団結し、国民多数の支持を得ることをめざしている政党です。
科学的社会主義の創始者のマルクスやエンゲルスも、政治と教会の分離、信教の自由を守る立場をつらぬきました。
いまでは宗教関係者が「全国宗教人・日本共産党を支持する会」を結成し、宗教関係者と日本共産党との対話と共同のかけ橋の役割を果たして懇談会を開き、相互理解を深めています。日本共産党には宗教者党員が奮闘しており、地方議員を務めている宗教者党員もいます。今年に入っても各地で宗教者が日本共産党に入党しています。(平)
〔2010・2・20(土)〕