2010年2月20日(土)「しんぶん赤旗」
ヘリパッド建設予定地
フェンス設置強行
沖縄防衛局 住民ら強く抗議
沖縄県国頭郡東村の高江地区で米軍ヘリパッド(ヘリ離着陸帯)建設をめぐり、防衛省沖縄防衛局は19日、ヘリパッド建設予定地の進入口に仮設フェンスの設置作業を強行しました。ヘリパッド建設に反対する住民らは「フェンスは工事の一環であり強行は許されない」「住民説明会が先だ」と強く抗議しました。
沖縄防衛局はフェンス設置について、「工事再開を円滑にし、座り込み住民らとの衝突を避けるため」としています。
沖縄防衛局はこの日午前8時半から、集落に近いN4地区、N1地区で、同局職員らが数台のビデオカメラで終始、抗議する住民を撮影。米軍ヘリが旋回するなか、資材を積んだトラックを道路わきに停車、コンクリートブロックとゲートの設置作業を強行しました。
同局は前日の18日午後1時すぎに作業準備にかかりましたが、住民らの抗議で午後5時すぎに中止しました。引き揚げる際、作業責任者が「明日も来る」と通告していました。
沖縄防衛局は住民の抗議と監視の座り込みを「通行妨害」として排除の仮処分を08年に那覇地裁に申請。昨年末に同地裁は、住民団体の共同代表2人に妨害禁止命令を決定。同局は今年1月に2人を那覇地裁に提訴しています。3月19日に第1回の口頭弁論が予定されています。
「ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐真次共同代表は「沖縄防衛局は先月の説明会で工事は7月から着工するとしていた。それなのに抜き打ち的にフェンスを張るのはなぜか。裁判に向けて住民による妨害行為の“証拠”あつめを狙ったのか。いずれにしても納得できない工事であり、高江の森を壊す行為で直ちにやめるべきだ」と批判しました。
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