2010年2月17日(水)「しんぶん赤旗」
プルサーマル
福島県知事 受け入れ
住民・共産党が厳しく抗議
東京電力が福島県に申し入れていた福島第1原発3号機でのプルサーマル計画実施について、佐藤雄平知事は2月定例県議会初日の16日、議案説明のなかで条件付きで受け入れることを表明しました。
プルサーマルは、使用済み核燃料の再処理で取り出したプルトニウムを含む燃料を、既存原発で燃やすもの。
佐藤知事は、昨年から県エネルギー政策検討会を再開して検討してきたこと、他方で核燃料サイクル推進という国の方針、玄海原発でのプルサーマル発電の開始などに言及。耐震安全性、高経年化(老朽化)、10年余前に搬入したMOX燃料の健全性という「三つの技術的条件がすべて満たされることを必要不可欠な条件として、プルサーマルの実施を受け入れる考え」とのべました。
原発の安全性を求める福島県連絡会(早川篤雄代表)は、「私たちは、これまで立地町の一部の人や東電、国の意見ばかりでなく、県民の意見を聞くよう何度も求めてきました。県民の意見を聞くことなくプルサーマル導入を決定したことに厳しく抗議します。知事は3項目の条件をつけていますが、これで問題が解決されるわけではありません」と、語っています。
日本共産党福島県議団も同日、内堀雅雄副知事に会い、知事あての事実上のプルサーマル受け入れ表明に抗議する文書を手渡しました。