2010年2月16日(火)「しんぶん赤旗」
GDP 名目6.0%減
09年 過去最大下げ
雇用者報酬11兆円落ち込む
10〜12月期 年率0.9%増
内閣府が15日に発表した2009年の国内総生産(GDP)速報値は、生活実感に近い名目で前年比6・0%減となりました。物価変動の影響を除いた実質では5・0%減でした。いずれも1998年(名目2・1%減、実質2・0%減)を下回る過去最大の下げ幅となりました。
09年の雇用者報酬(給与や企業の社会保障負担などを含む)は、名目で253兆3300億円でした。前年よりも10兆6320億円落ち込みました。
一握りの大企業の「成長」のために雇用や下請け中小企業の営業、社会保障が犠牲にされてきた結果、日本経済の土台が大きく傷ついていることを示しています。そのため、先進国の中でも米国発の世界経済危機の悪影響を大きく受けています。
09年10〜12月期のGDP(季節調整済み)は、名目で前期比0・2%増、年率換算で0・9%増となりました。実質では前期比1・1%増、年率換算では4・6%増と、3四半期連続で増加しました。国内の個人消費が低迷を続ける中、アジアを中心とした海外需要がけん引役となり、設備投資も名目で前期比0・6%増と7四半期ぶりにプラスに転じました。
住宅投資は、名目3・7%のマイナスで4期連続の減少となりました。ただ、下げ幅は、縮小傾向です。
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国内総生産(GDP) 一定期間に国内で生み出されたモノやサービスの付加価値の総額を示す指標。四半期ごとに推計され、前期からの増減率で経済の成長を測定します。