2010年2月15日(月)「しんぶん赤旗」

政治転換 踏み出す予算に

NHK日曜討論 笠井議員が強調

“国民の暮らし悪化は底なし”


 日本共産党の笠井亮衆院議員は14日、NHK番組「日曜討論」に出席し、2010年度予算案の中身や「政治とカネ」の問題などをめぐって与野党代表と討論しました。このなかで笠井氏は「国民の暮らしの悪化は底なしだ。徹底審議をしながら、政治の転換に踏み出す予算に切り替える必要がある」としてその“要”となる3点を提起しました。(詳報


 一つは、自公政権の社会保障費削減路線がつくった数々の「傷跡」の是正です。笠井氏は、後期高齢者医療制度の撤廃や認可保育所の大幅増設による待機児解消などを具体的にあげました。

 二つめは、大企業がばく大な利益をあげても企業内部に蓄積され国民の暮らしにまわらないシステムを社会に還元させる政策に転換し、雇用や中小企業を守ることです。

 三つめに笠井氏は、軍事費と大企業・大資産家優遇税制にメスを入れ、庶民増税なしに財政問題を考えるべきだと提起しました。

 これに対し民主党の海江田万里衆院議員は「(10年度予算案の)組み替えは無理だが、次の(11年度)予算に必ずはね返る。そういう思いで積極的提案をやってもらいたい」などと述べ、「事業仕分け」を引き続き行う立場を示しました。

 笠井氏は「組み替えは無理というが、(軍事費などの)『事業仕分け』も国会審議でやるべきだ」と述べ、日本共産党として予算案の組み替え要求を示すことを強調しました。

 予算案審議に関し、民主党が公共事業の「個所付け」(配分個所と金額)関連情報を同党都道府県連を通じて地方自治体に内示していた問題が議論になり、海江田氏は「仮配分だ。資料の出し方に若干の誤解はあったことは認める」「(都道府県連に示したのは)陳情があったから」などと弁明しました。

 笠井氏は「時の政権党が予算を私物化したり、利益誘導に使ってはいけない問題だ」と厳しく批判。「個所付け」問題について、(1)今後の予算審議で毎年きちんと国会に資料を出すことをルール化する(2)「個所付け」が適当かどうか国会の場で徹底的に審議する場をもつ―との2点を提案しました。海江田氏は「ご意見はしっかりと受けとめる」と述べました。



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