2010年2月11日(木)「しんぶん赤旗」

地震1カ月 ハイチ救え

仮設テントに120万人 トイレ不足 迫る雨期

国連呼びかけ


 ハイチの大地震は12日で1カ月を迎えます。国連の専門機関は国際社会に対し、各分野で支援を訴えています。(山田芳進)


 世界保健機関(WHO)は9日、仮設トイレの不足が衛生状態の悪化を招く恐れがあると指摘しました。

 現在同国では、120万人以上が仮設テントなどで暮らしています。うち首都ポルトープランスにいる90万人には1万8000の仮設トイレが必要にもかかわらず、供給分は5%未満。WHOは、雨期の到来で子どもが呼吸器系感染症や下痢にかかる率が上昇すると警告しています。

 ハイチの雨期は例年4〜6月と10〜11月の2回。また6月に入るとハリケーンのシーズンが始まります。2008年には四つのハリケーンが連続して同国を襲い、大きな被害を出しています。

 世界気象機関(WMO)も9日、気象災害を最小限に抑えるためには気象予測システムが必要不可欠であり、深刻な打撃を受けた国営気象センターの機能回復が緊急課題だと訴え。そのために、今後6カ月から1年の間に基本的な設備を整える総額100万ドル(約9000万円)の計画を今月始動させるとしています。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)によると調査した1500の学校のうち、被害を免れたのはわずか85校。同機関は5日、復興に必要となる技術を持った労働者養成への援助などを含め、教育システム再建のための国際的支援を訴えました。


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