2010年2月5日(金)「しんぶん赤旗」

「災害食」の公的備蓄 必要

震災対策技術展シンポ

横浜


 「あなたの被災生活を支える災害食」をテーマにした「震災対策技術展」シンポジウムが4日、横浜市で開かれました。

 同シンポは、食品加工産業が1000社以上も集まる新潟県内で、2004年の中越地震と07年の中越沖地震をめぐって、被災者の食支援の危機に直面したことを契機に、新潟大学地域連携フードサイエンスセンターが主催してきたもの。ことしで4回目です。

 「複合災害時の食料と飲料水の備蓄はこれで万全か」と題して講演した奥田和子・甲南女子大学名誉教授は、自らの阪神・淡路大震災の体験も交えながら、震災だけでなく、洪水、新型インフルエンザなど病人がふえるような多様な災害に備えた非常食・災害食の備蓄が、家庭だけでなく、企業や自治体に必要と指摘。自治体などが公的備蓄をやめ、流通業者にゆだねてしまう「流通備蓄」は、複合災害時や広域災害時に機能できないと強調し、「流通備蓄はやめるべきだ」と訴えました。

 井上誠・新潟大学大学院教授は、高齢者や障害者の災害時の食支援体制の整備の大切さを報告。京都大学防災研究所巨大災害研究センターの林春男教授は、巨大災害となる首都圏直下型地震災害で求められる非常食・災害食の役割を報告しました。


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