2010年2月3日(水)「しんぶん赤旗」
民主・糸川議員の投資顧問会社
違法株取引で処分
3カ月業務停止 金融庁が命令
民主党の糸川正晃衆院議員(35)=比例北陸信越=が社長を務める投資顧問会社「エル・エヌ・シー」(東京・銀座、資本金1000万円)が、投資顧問業者に認められていない証券取引などをおこなったとして、金融庁(関東財務局)から3カ月間の業務停止を命じられていたことが、2日までに分かりました。
金融庁によると、エル社は、2003年12月と04年3月に、投資顧問契約を結んでいた顧客5人に対し、中国籍の未公開企業の株式など(約4000万円)の取得の勧誘を行い、取得代金を受け取りました。
この行為は、廃止前の「有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律」の「証券取引行為の禁止」と、「金銭又は有価証券の預託の受入れ等の禁止」に、それぞれ違反します。
金融庁は、1月15日、エル社に対し、金融商品取引業のすべての業務を4月14日まで停止すること(顧客との投資顧問契約の解約業務を除く)を命じました。また、本件行為の責任の所在を明確化すること▽再発防止策の策定など業務改善を命じました。
糸川氏は、2001年2月にエル社を設立。05年9月の総選挙に国民新党から立候補、初当選。09年7月の総選挙では民主党公認で福井2区から立候補、比例で復活当選し、2期目。ホームページでは、「中国ビジネスにも精通し、蓬莱市経済顧問を務めるなど、企業経営や資産形成・運用アドバイザーとしても実績があります」とみずからを紹介しています。
糸川氏が衆院議長に提出している「資産等報告書」(05年12月)によると、エル社株の97%に相当する194株を所有しています。
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