2010年2月2日(火)「しんぶん赤旗」
グアムを日米共同基地に
米国防次官補が講演
在日米軍再編の米側担当者であるグレグソン国防次官補は1日、都内で講演し、「米国はグアムで自衛隊や同盟国に共同演習の機会を与え、継続的に米領に駐留させることになっている」と述べ、米領グアムの日米共同基地化を進める考えを示しました。
グレグソン氏は、在沖縄米海兵隊8000人のグアム「移転」と、それに伴う新基地建設を合意した2006年5月の在日米軍再編「ロードマップ」および09年2月のグアム協定が、共同演習拡大の根拠になっていると説明しましたが、これらの文書に該当する合意事項はありません。
一方、昨年11月に公表されたグアムでの米軍増強に伴う環境アセスメントでは、「同盟軍」のF4戦闘機を交代配備させる計画を示しています。
グレグソン氏は「災害支援」を例に挙げ、「日米がこの地域で共同対処できる常設のメカニズムをつくりたい」と述べ、日米の軍事一体化を新たな段階に引き上げる考えを示しました。
米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」問題については、「03年5月の日米首脳会談で小泉純一郎元首相が『沖縄の負担軽減と抑止力の維持』を要請したのを受けて協議を続けた結果、現在のオプションにいたった」と述べ、あくまで沖縄・辺野古への新基地建設に固執する考えを示しました。
一方、普天間「移設」先について鳩山由紀夫首相が「5月までに決定する」と述べたことについては、「決定を心待ちにしている」と述べました。