2010年1月31日(日)「しんぶん赤旗」
小沢氏は国会で説明を
「政治とカネ」テレビ討論 穀田氏が主張
日本共産党の穀田恵二国対委員長は30日、テレビ朝日系番組「朝まで生テレビ」に出席し、民主党の小沢一郎幹事長の土地取引をめぐる「政治とカネ」の問題について、民主、自民両党の衆院議員や元検事、ジャーナリストらと討論しました。
司会の田原総一朗氏は、小沢氏が2004年10月29日に東京・世田谷の土地を3億5200万円で購入した土地取引について、東京地検特捜部の事情聴取の前と後で説明が二転三転している問題を提起しました。
穀田氏は、小沢氏の土地取引をめぐる経緯を詳しく紹介した上で、「結論から言えば(4億円の)原資がどこから出てきたかということが最大のポイントだ」と述べ、「しんぶん赤旗」の取材で、水谷建設の幹部から04年10月、石川知裕秘書(現衆院議員)に、05年4月、大久保隆規秘書にそれぞれ全日空ホテルで5000万円を渡したという証言を得ていることを紹介し、「ダム受注工事の裏金が原資になっているのではないか。この疑惑を晴らす責任が(小沢氏には)ある」と指摘しました。
民主党の「捜査情報漏えい問題対策チーム」に協力する郷原信郎氏(名城大学教授、元東京地検検事)は「水谷建設から本当にお金が入っているかが最大のポイントであることは間違いない」と同意しつつ小沢氏を擁護。民主党の細野豪志副幹事長は「合法か違法かといえば合法だ。自民党議員でも土地を買った人はいる」と開き直りました。
これに対し穀田氏は「国民は、ゼネコンからのヤミ献金ではないかと疑っている。政治的道義的責任を追及する舞台は国会だ」と強調しました。
細野氏が「何であれば政治家はバッジをとらないといけないのかを検察は、はっきりしてもらいたい。そうでないと、こんな仕事、危なくてできない」などと述べたのに対し、穀田氏は「政治資金規正法は『政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため』と書いている。事実をありのままに書いて、国民に判断してもらいなさいということだ」と批判しました。若狭勝氏(弁護士、元東京地検特捜部副部長)も「虚偽記載は国民をだますことになる。水谷建設からのお金以前にすでに悪質だ」と述べました。
こうした議論のなかで、番組冒頭から民主党を擁護する意見を述べていた元検事の郷原氏も、最後に「小沢さんは丁寧に説明すべきだ。最終的に現金で払った関係が説明されていない。小沢さんの説明が足りない」と述べました。
穀田氏は、疑惑をもたれた政治家はみずから真摯(しんし)な態度をもって疑惑を解明しなければならないとした「政治倫理綱領」を読み上げ、「政治倫理綱領」制定時の衆院議院運営委員長が小沢氏だったことを紹介。国会で自ら疑惑を説明するよう改めて求めました。
番組では視聴者にアンケートを実施。「政治とカネ」の問題で「小沢氏は説明責任を果たしたか」との問いに「果たしていない」との回答が7割という結果が出ました。
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