2010年1月30日(土)「しんぶん赤旗」
09年平均
求人0.47倍 過去最低に
失業5.1% 悪化幅最大
輸出大企業の「非正規」解雇が影響
2009年平均の完全失業率の増加幅は過去最大となり、同年の平均有効求人倍率は過去最悪でした。完全失業率が急激な悪化となったのは、自動車、電機などの輸出大企業が主導した非正規雇用の労働者を「調整弁」とする激しい解雇・雇い止めによるものです。
厚生労働省が29日発表した一般職業紹介状況によると、求職者1人に何件の求人があるかを示す有効求人倍率は、2009年平均で0・47倍と1963年に統計をとりはじめて以来の過去最悪でした。
一方、総務省が同日発表した労働力調査によると、09年平均の完全失業率は5・1%となりました。02年の5・4%、03年の5・3%に次ぐ過去3番目に悪い水準でした。完全失業率の前年からの上昇幅は1・1ポイントと過去最大でした。完全失業者数も前年から71万人増の336万人で、増加幅は過去最大となっています。
同時に発表された12月の完全失業率は前月から0・1ポイント低下の5・1%、有効求人倍率は前月から0・01ポイント上昇の0・46倍でした。求職をあきらめる人の増加で数値は改善しているものの、最悪水準にあることには変わりありません。
厚労省が同日発表した非正規労働者の雇い止めの状況によると、08年10月から10年3月までの失職・失職予定の非正規労働者数は、前月よりも6440人増えて25万6731人にのぼりました。
仕事を失った非正規雇用の労働者で再就職できたのは54・6%にとどまりました。正社員の解雇も、100人以上解雇の事例をまとめただけで5万9846人と前月から2657人増加。依然として厳しい雇用情勢が続いています。
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