2010年1月27日(水)「しんぶん赤旗」

胆沢ダム受注企業

小沢氏側に3500万円

6年間の収支報告


 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体による土地購入をめぐる疑惑で、岩手県の胆沢ダム工事を受注した企業から小沢氏側の政治団体に6年間で判明分だけでも総額3493万円の資金提供があったことが26日、本紙の調べで分かりました。小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告が「胆沢ダムは小沢ダム」と発言したことが公判で明らかになっていますが、献金の面からも小沢氏の同ダム工事への影響力の大きさがうかがえます。


入札年度に献金集中

 献金していたのは、胆沢ダム「堤体盛立(第1期)」や「原石山材料採取(第1期)」などの下請け工事を受注した11社です。

 2003年から08年までの政治資金収支報告書によると、小沢氏が代表をつとめる「民主党岩手県第4区総支部」に6年間で3017万円を献金していました。

 小沢氏関連の政治団体「小沢一郎政経研究会」が主催するパーティー券も3社が総額476万円分購入していました。

 献金した企業のなかには、小沢氏の資金管理団体による土地購入をめぐる事件で東京地検特捜部の家宅捜索を受けた「宮本組」(本社・兵庫県姫路市)の1188万円、「山崎建設」(同・東京都中央区)の150万円が含まれています。

 「しんぶん赤旗」日曜版の報道で、同ダム工事受注のために小沢氏側に計1億円を渡したと関係者が証言した「水谷建設」(三重県桑名市)は600万円を献金しています。

 これらの胆沢ダム工事の入札は、04年と05年に行われていました。受注企業からのパーティー券を含む献金は03年には計500万円でしたが、入札の行われた04年には1253万円に急増。入札があった05年も979万円となっています。

 その後、翌06年には300万円台に激減し、08年には100万円台にまで減少しています。

グラフ


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