2010年1月27日(水)「しんぶん赤旗」
“新基地ノー”無視許せぬ
平野官房長官発言に怒り
「地元の合意がとれないと物事が進められないものなのか」(26日)、「斟酌(しんしゃく)しなければならない理由はない」(25日)。新基地建設に「ノー」をつきつけた沖縄・名護市長選挙結果に背を向ける平野博文官房長官の連日の発言に、名護市民はもとより、沖縄でも全国でも、怒りが広がっています。
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米軍新基地建設予定地の辺野古。反対を掲げる座り込みのテントにいたヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は、鳩山政権に対して、「(発言が)ますます自分たちの首をしめることがわからないのでしょうか。アメリカの顔色をうかがっているように思えます。今後も県民を愚弄(ぐろう)し続けるならば、県民の怒りのマグマはどう爆発するかわかりませんよ」と強調し、「鳩山首相や平野官房長官は、政治家として責任ある言葉や行動を取るべきだ」と語りました。
座り込みを行っていた女性(62)は言いました。「政府は、市長選で基地建設容認の現職が勝っていたら『普天間基地の移設先は辺野古にする』と言うつもりだったのでしょうか。市民投票から13年間の苦しみを終わらせるために市民は勇気を持って決断して稲嶺さんを選んだ。新市長の誕生は、希望の第一歩です。政府にはアメリカの脅しに負けない態度をとってほしい」
米海兵隊普天間基地のある宜野湾市からテントに来ていた女性(69)も、「民主党は昨年の総選挙で普天間基地の『県外・国外移設』を公約した。言葉だけなら、今までの自公政権と変わらない。今年は参院選もある。しっかりと鳩山政権の動向を監視していますよ」。
辺野古の海辺で2人の子どもを遊ばせていた男性(34)は、「私は米軍基地内で働いているけれど、今度の稲嶺さんの勝利は良かったと思う。沖縄にもう米軍基地を拡大してほしくない。政府には県民や市民の思いを実現してほしい」と切々と語っていました。