2010年1月26日(火)「しんぶん赤旗」
「新基地ノー」民意 首相に
名護・稲嶺市長 たらい回し許さず
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沖縄県名護市長選で大激戦を制した稲嶺進・新市長は投票日から一夜明けた25日朝、市内で記者会見を開き、同市辺野古への「米軍新基地はつくらせない」という公約実現のため、「早期に市議会と協力して反対決議・意見書を上げて、それを持って県と国に市民の意思を伝えたい。鳩山首相に会いたい」と述べました。
稲嶺氏は、「沖縄の言葉で、ブリディ(群手)、みんなの力で、という意味ですが、ブリディでつくりあげた選挙運動、体制でした」と選挙戦を振り返りました。「ボランティアや地域のみなさん、各団体・政党・労組のみなさんの支援の輪が、広がりと厚みを増して運動を展開することができた。『基地反対』というみなさんの思いが形として現れ、その大きな思いと力が結集した結果です。みなさんの支援に感謝したい」としました。
国政上の熱い焦点となっている宜野湾市に広がる米軍普天間基地問題について、「普天間基地の危険性の除去は一刻も早くなされないといけない。しかし、それを辺野古『移設』を条件とするのは筋が違う。たくさんの米軍基地が集中する沖縄県内に代替施設を求めるということではない」と、基地たらい回しで迷走する鳩山内閣の姿勢を批判しました。
稲嶺氏はこれからの街づくり・市政運営について、「公約をすぐにでも手がけて住みやすい名護市を、市民の目線で公正公平、透明性が確保できたガラス張りの市政を築いていきたい」と述べました。稲嶺氏は「基地に頼る一時的な振興策では生活は良くならないと市民は実感している。名護の自然や立地を生かした持続的・継続的な経済発展を進める」と語りました。