2010年1月24日(日)「しんぶん赤旗」

吉野川への思い語る

第十堰住民投票１０周年

（写真）たくさんの人が参加した「住民投票10周年」の記念イベント＝23日、徳島市

　徳島県を東西に流れる１級河川・吉野川にかかる固定堰（ぜき）・第十堰の可動堰化の是非をめぐって実施された歴史的な住民投票から丸１０年がたったことを記念して２３日、イベント「１０年目の１２３　あなたの吉野川第十～流域～民主主義」（同実行委主催）が県教育会館で開かれました。

　当時、住民運動に取り組んだ市民はじめ、県内外からたくさんの人が参加し、会場は熱気であふれました。

　「吉野川みんなの会」の姫野雅義氏の進行で、俳優の近藤正臣氏、作家の野田知佑氏、新潟大学名誉教授の大熊孝氏が、「川の未来を想う」をテーマにフリートークを行いました。各氏が吉野川と第十堰に対する思いを語るところから始まり、住民運動を振り返りました。

　近藤氏は、なぜ運動に深くかかわってきたのかについて、「単純なんですよ。ガキのころに川で遊んだからなんです」とのべ、「築２５０年の年寄り（第十堰）を守ろうよ。そして有名にしようよ」と呼びかけました。

　このほか、弁護士の五十嵐敬喜氏、治水利水調査会主宰の岩屋隆夫氏が講演しました。

　このほか、歌手の加藤登紀子さんと、野田氏が校長を務める「川の学校」の卒業生によるコンサートや、県内で環境運動に取り組むＮＰＯ法人の活動のスライド報告が行われました。