
2010年1月20日(水)「しんぶん赤旗」
築地市場移転 参考人招致
地層欠落 汚染の可能性
都議会委
東京都議会経済・港湾委員会は19日、築地市場移転問題で初めての参考人招致を行いました。参考人招致は日本共産党が一貫して求めていたものです。
移転賛成の市場業者でつくる「新市場建設推進協議会」の伊藤裕康会長、移転予定地(江東区豊洲)の土壌汚染を追及している日本環境学会の坂巻幸雄元副会長、移転前提の報告書をまとめた都専門家会議で座長を務めた平田健正和歌山大学理事が意見を述べました。
日本共産党の清水ひで子都議は、土壌汚染について、都が「地下水を通さないので汚染は深くに広がらない」としていた予定地の地層(有楽町層)が欠落していることをただしました。坂巻氏は「地層が連続している証拠がない段階で、『汚染が広がってない』との結論で対策を取るのは間違い」と指摘。都の汚染処理策を「不透水層との先入観にもとづく調査で結論を出した」と批判しました。
平田氏も地層欠落を「部分的に消えている所はあるかもしれない」と認め、地下深くへの汚染浸透について「全くないかといえば分からない」と述べました。発がん性物質ベンゾ(a)ピレンの検出を「公表しなかったのは都の落ち度」と語りました。
伊藤氏は土壌汚染について「十分に調べて安全を期していただきたい」とのべました。