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2010年1月17日(日)「しんぶん赤旗」

「追及 闇のカネ」

ゼネコン裏献金焦点

小沢氏団体 土地購入の原資

水谷建設から流入か


 民主党・小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入疑惑は、同会事務担当者だった衆院議員石川知裕容疑者(36)、同会会計責任者だった公設第1秘書の大久保隆規容疑者(48)など小沢氏の3人の現・元秘書が逮捕されたことにより、新たな局面を迎えました。「小沢疑惑」の様相です。土地購入に使われた4億円の原資は何だったのか、徹底的な解明が求められています。 (「政治とカネ」取材班)


 東京地検特捜部は、小沢氏の関連事務所とともに、ゼネコン最大手の「鹿島」本社、東北支店などを強制捜査するなど、2004年10月の土地購入資金にゼネコンが提供した闇のカネが含まれているとみています。

 注目されているのは、「しんぶん赤旗」が明らかにした重機土木大手「水谷建設」(三重県桑名市)の関係者の証言です。

 同社は、国が小沢氏の地元、岩手県奥州市に建設中の胆沢ダムの下請け工事を2件受注していますが、その工事の入札が行われた直後に同社幹部が東京都内のホテルで各5000万円を小沢氏側に渡したというリアルなものです。渡した相手は、それぞれ石川容疑者と大久保容疑者です。水谷建設からの裏金が土地購入の原資の一部になった可能性が指摘されています。(図参照)

 水谷建設関係者は、小沢氏側への資金提供は、胆沢ダム工事受注をめぐってのものだったとも証言しています。

 仕事を取るために、巨額のカネを渡し、受け取った側は、それを闇で処理して、不動産を買う―。こうした不正を行っていたとすれば、公共事業をカネの力でゆがめるという重大な問題です。

 準大手ゼネコン「西松建設」の違法献金事件の初公判(昨年12月18日)で、検察側は同事件の被告でもある大久保容疑者から「お宅がとった胆沢ダムは小沢ダムだ。忘れちゃ困るよ」と言われたとの「西松」東北支店幹部の調書を紹介しました。

 また、検察側は、小沢事務所のパソコンから復元したという鹿島、大成建設などゼネコン8社の献金リストを紹介しました。公判廷で明らかにされた2000〜06年の7年間で6億円前後にのぼるこのゼネコン献金はいっさい政治資金収支報告書に記載がありませんでした。

 国発注のダムを「小沢ダム」と言ってはばからない公共工事への影響力を背景に、膨大な「闇のカネ」を集めてきた構図が浮かび上がっています。

 小沢氏は16日、民主党大会で、土地購入資金について「何ら不正なおカネを充てているわけではない」と述べましたが、ゼネコン・マネーが原資ではなかったのか、みずからの関与について明確な説明はまだありません。

図


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