2010年1月15日(金)「しんぶん赤旗」
日産裁判
「社会的責任を果たせ」
横浜地裁・口頭弁論 期間工が訴え
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神奈川県の日産自動車と日産グループの日産車体などを解雇された派遣社員3人と期間社員2人が日産と日産車体などを相手に雇用継続、損害賠償などを求めた裁判の第4回口頭弁論が14日、横浜地裁(深見敏正裁判長)で開かれました。
原告の釜倉猛さんは日産車体で期間工として8カ月の長期契約を結び、熟練技を要する仕事を正社員にまじって同じラインでこなし、指導員からほめられたことをあげ「正社員になれると思っていた。まさか解雇されるとは思っていなかった」とのべました。
仕事は正社員とまったく同じで期間を限定する内容ではなかったとのべ、期間工を一方的に放り出し再募集していることを批判。要介護の家族を抱え先の見通しのない生活を語り、「日産と日産車体は内部留保を使って社会的責任を果たせ」と主張しました。
田井勝弁護士は原告5人の解雇が日産グループ全体で3万5000人の人員削減によるものだが、解雇直後の5月に日産が3月期の予想で営業利益、経常利益とも赤字から黒字へ大幅に上方修正していることを示し、人員削減は不必要だとのべました。両会社が解雇半年後の10月に期間工を募集していることをあげ「非正規労働者をほんろうし、雇うも解雇するも好き放題の物として扱ってきた」と批判しました。