2010年1月13日(水)「しんぶん赤旗」
雇い止めは組合つぶし
JFE下請け会社を批判
是正を求める訴訟で労働者
大手鉄鋼メーカー・JFEスチールの下請け会社、共和物産京浜事業所(川崎市)で不当解雇にあった4人がJFEスチールと共和物産を相手に直接雇用・正社員化や職場復帰を求める裁判の第2回口頭弁論が12日、横浜地裁川崎支部でありました。
4人はJFEスチール東日本製鉄所京浜地区内所在の共和物産に3カ月更新の繰り返しで期間工として勤務。川崎地域合同労組共和物産支部の組合員です。
92年から17年間こん包作業などに従事した原告の男性(41)は法廷で、共和物産の労災隠しを労基署に告発後、同労組に加入し職場で労働条件改善のためたたかおうと呼びかけ、組合員を増やしたことを語りました。
労働者の要求をまとめて団体交渉しましたが、共和物産は賃金差別や職場からの排除などの報復を繰り返したと告発。「共和物産による雇い止めの目的は急成長した組合をつぶすことにあった。私は仲間とともにもう一度、共和物産の職場に帰りたい」と訴えました。
原告弁護団の渡辺登代美弁護士は、雇い止めがあった2009年3月、共和物産には就労期間10年前後の働き盛りといえる労働者が12人おり、雇い止めされた5人は全員組合員だと指摘。12人の中から任意に5人を選択する場合、全員が組合員である確率は0・126%しかないとして、明らかに組合員を狙い撃ちした不当労働行為だとのべました。
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