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2010年1月10日(日)「しんぶん赤旗」

キューバ

「テロ支援国」撤回要求

米の新テロ対策 各国が抗議


 キューバ外務省は7日に声明を発表し、米政府に対し、キューバへの「テロ支援国」指定の即時撤回を求めました。

 米国は新たなテロ対策として、同国がテロの温床と見なす14カ国から米国へ向かう航空機の利用者について特別な手荷物・身体検査を強制する制度を導入。これに対し、対象とされた国のうちナイジェリアとアルジェリアが、差別であると抗議しています。

 キューバ外務省の声明は、「キューバは2001年9月11日の米同時多発テロの犯罪者を公然と非難した最初の国の一つだ」と指摘。「いかなる形や現れ方であれ、あらゆるテロを非難する」と強調しました。

 コロンビアの反政府武装組織やスペイン・バスク地方のテロ組織のメンバーを、キューバが国内に一時滞在させたと米国が主張していることに対しては、いずれも和平交渉のためであり、政府間の合意に基づいたものだと反論しました。

 声明はまた、「犯罪者、暗殺者、テロリストを受け入れているのは米国だ」と非難、「ポサダ問題」をあげて、「二重基準」を改めるよう求めました。

 米国には現在、米中央情報局(CIA)の工作員として活動し、1976年のキューバ旅客機爆破事件などにかかわってきたポサダ・カリレス容疑者が滞在しています。中南米諸国が裁判や身柄の引き渡しを求めているにもかかわらず、米国は同容疑者を自由にしたままです。

 声明発表に先立ってキューバ政府は5日、ハバナにある米国利益代表部の外交官を呼んで抗議し、米国務省に抗議文を送りました。

 オバマ米大統領は、昨年4月、「キューバとの間で新たな始まりを追求する」と関係改善を示唆。しかし、国務省は同月末、ブッシュ前政権と同様にキューバを「テロ支援国」に指定しました。


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