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2010年1月10日(日)「しんぶん赤旗」

米艦船

民間港寄港 09年に22回


 米艦船の日本の民間港寄港が2009年、22回にのぼることが分かりました(外務省まとめ)。前年比2回減ですが、民間港の軍事利用が常態化していることは重大です。

 寄港状況をみると、秋以降の回数が減少し、イージス巡洋艦、駆逐艦の寄港が途絶えているのが特徴です。

 8月以前には、2月のジョン・C・ステニス(佐世保)、8月のニミッツ(横須賀)と2回の原子力空母入港に伴い、随伴するイージス艦の民間港寄港が目立ちました。

 また、4月には沖縄・石垣島に掃海艦ガーディアン、パトリオットが入港。石垣への米軍上陸は初めてであり、自治体・住民は強く抗議しました。

 自公政権は米艦船による核兵器搭載の有無について、「米側から事前協議の申し出がない以上、核持ち込みはない」と説明し、非核三原則に抵触しないとして民間港への寄港を容認してきました。

 しかし、昨年9月に米海軍佐世保基地(長崎県)所属の救難艦セーフガードが高知への寄港を打診(注)した際、外務省は高知県に対して「核兵器搭載能力がない」と説明しました。

 “核搭載否定”の根拠を変更した背景には、核兵器を搭載した米艦船の寄港・通過は事前協議の対象外とする1960年の日米密約について、鳩山政権が昨年9月から調査を開始したことが挙げられます。

 米国は90年代に水上艦からの核兵器撤去を表明する一方、個別の艦船への核搭載については「肯定も否定もしない」という立場です。

 10月に佐世保所属の掃海艦ディフェンダー、パトリオットが入港しましたが、いずれも核搭載能力はないとみられます。これに対してイージス艦は巡航ミサイル・トマホークの発射台を備えています。トマホークには核・非核の双方があります。

 今後、米側はイージス艦の入港を打診するのか、その場合、外務省はどう説明するのか注目されます。

 (注)セーフガードは10月7〜10日の寄港を計画していたが、台風接近のため中止

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