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2010年1月8日(金)「しんぶん赤旗」

諫早堤防 開門早く

有明海漁協 漁船130隻、海上デモ


 佐賀県の有明海漁業協同組合の組合員らが7日、諫早湾干拓地からの排水が問題だとして諫早湾潮受け堤防の開門を求めて、「宝の海を返せ」「調整池の毒水を浄化せよ」などの横断幕を掲げて抗議の海上デモを行いました。

 有明海の佐賀県西南部地域で養殖ノリ漁業の冷凍網ノリの張り込みが遅れるなど漁に影響が出ている原因が排水にあるとして、漁船団約130隻と漁民320人が排水門傍らに集結しました。

 この海上デモに呼応し、排水門堤防には支援する漁民や市民約60人が詰めかけ「有明海再生へ頑張ろう」と声援をおくりました。深町たかお長崎県知事候補や日本共産党の武藤明美佐賀県議らが参加しました。

 昨年12月中旬から年末にかけて、連続して調整池の汚水が大量に排水されています。

 佐賀県鹿島市のノリ養殖漁業者の女性(65)は「例年だったら、冷凍網を張り出しノリを水揚げしているのに。漁の準備もできず1カ月ほど遅れている。死活問題だ」と嘆き、「早く水門を開けて元の海にしてほしい」と訴えました。

 長崎県有明町で、有明海特産の二枚貝のタイラギがとれなくなり、イイダコ漁で暮らしている、という漁師(55)は「このままでは干拓工事の水門閉め切りの影響で、有明海が死んでしまう。排水門から出されたヘドロで今度はイイダコもほとんどとれず、船の油代もなく赤字だ。国も長崎県も常時水門を開けて、腐った調整池を浄化し、元の海に戻してほしい」と訴えました。



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