2010年1月5日(火)「しんぶん赤旗」
長谷川総務政務官支部
出張85件政党助成金で賄う
本人・妻・秘書に「日当」
国民新党の長谷川憲正総務政務官(参院比例)が支部長の「国民新党参議院東京第二支部」が、2008年の1年間で議員本人や妻、秘書などに1000万円を超す出張費を政党助成金から出していたことがわかりました。
同支部の08年の政治資金収支報告書と政党交付金等使途報告書によると、「組織活動費」のなかに、「旅費交通費」として、85件の出張、合計1089万570円の支出が記載されています。組織活動費の7割以上に相当します。
支出を受けたのは、長谷川氏本人が27件、妻が19件、政策秘書が31件、公設第1秘書、同第2秘書が各3件など。出張先は北海道から沖縄県まで全国にわたっています。長谷川氏の事務所では、出張費に「日当」や「宿泊費」を含めており、国民の税金が長谷川氏らの個人的な「所得」となっている可能性があります。
また、長谷川氏の資金管理団体「憲正会」も、08年の政治資金収支報告書によると、議員本人、妻、秘書など8件の出張に「旅費交通費」として、計102万5180円を支出しています。
さらに、長谷川氏の関連政治団体「国際総合戦略研究会」も、08年の政治資金収支報告書によると、議員本人と公設秘書2人の同年1月のフィンランド出張に計110万3300円、議員夫妻の同年7月のポーランド出張に計205万2800円を、それぞれ支出しています。ガイド料約80万円や通訳代70万円を加えると、長谷川氏らの海外出張費は、同研究会の支出の7割以上を占めます。
同研究会は、長谷川氏の政党支部と同じ東京・平河町のマンションの一室にあり、会計責任者も政党支部、憲正会の会計責任者と同一人物です。
長谷川氏は旧郵政省の郵務局長、郵政審議官などを経て、04年の参院選比例区で自民党から初当選。郵政民営化問題で離党、国民新党に加わりました。
「旅費交通費」という支出について、長谷川事務所では、「国家公務員の旅費規程にならって、定額で出している。実費などで所得にはならない」としています。