2010年1月1日(金)「しんぶん赤旗」
自衛隊 海外年越し1000人
ソマリア沖派兵で今年急増
2009年から10年にかけ、海外で年を越す自衛隊員が千人近くにのぼることが31日までに分かりました。小泉・自公政権時に常態化した自衛隊の海外派兵は、ここ数年、越年する隊員が比較的少ない数百人規模で推移していたものの、「海賊対策」を名目にして自公政権下で始まった東アフリカ・ソマリア沖への派兵は鳩山政権になっても続き、再び千人規模にまで拡大しています。
越年する最大の派兵部隊は、ソマリア沖のアデン湾、ソマリア隣国ジブチに派遣されている海上自衛隊と航空自衛隊。アデン湾に展開している護衛艦「たかなみ」「はまぎり」の410人と、ジブチ空港を拠点に活動する哨戒機P3C部隊の150人(一部は交代のため帰国)で、合わせて560人にのぼります。
15日に新テロ特措法の期限切れを迎え、鳩山政権が継続しない方針を打ち出しているインド洋上での補給活動の部隊は、護衛艦「いかづち」、補給艦「ましゅう」の340人。
国連平和維持部隊(PKO)関係では、中東ゴラン高原での国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)に46人、国連ネパール政治ミッション(UNMIN)6人、国連スーダン・ミッション(UNMIS)2人が派遣され、合計で54人。ゴラン高原とネパールにはこのほか、連絡調整員が出張レベルで若干名派遣されています。
総計は954人。自公政権から民主党主体の政権になっても、自衛隊の海外派兵路線には変化がありません。
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