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2009年12月31日(木)「しんぶん赤旗」

米軍・横須賀

放射線管理者を募集

空母原子炉修理の疑い


 米海軍が神奈川県・横須賀基地で、原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)の「推進プラントの修理」など、「放射線作業」を指揮する現場監督を募集していることが分かりました。米エネルギー省の説明によると、「米海軍原子力推進プラント」には、原子炉が含まれています。

 日米両政府は「GWの原子炉の修理は日本では行わない」と約束してきました。しかし実際にはその約束に反し、原子炉の修理が横須賀基地で行われている可能性が極めて高いことを改めて示すものです。

 募集は、米西海岸ワシントン州にあるピュージェット・サウンド海軍造船所が行っています。同造船所は、2008年9月のGWの横須賀配備に伴い、同空母のメンテナンスを任務にする横須賀出張所を設置しました。

 募集要項によると、職種は「放射線管理のディレクター(監督)」。勤務先は、横須賀出張所の「放射線管理室」となっており、放射線管理を行う専門の部署があることが分かります。

 仕事の内容は、推進プラントの修理、放射性物質の管理、緊急事態への準備、環境モニタリングなどに関する放射線作業を現場で指揮・監督するとしています。募集の締め切りは10年1月10日となっています。

 GWの横須賀基地での初めての定期メンテナンスは09年1〜5月、ピュージェット・サウンド造船所から派遣された労働者約650人によって行われました。

 GWのメンテナンスのために、同空母が停泊する12号バースの付け根部分には、米海軍の「放射能関係修理船」(YRR)に酷似した台船などが設置されています。その一帯にはフェンスが張られ、中に入るには身分証明書や所持品のチェックが行われるなど、基地関係者でも立ち入りが厳しく制限されています。

 2回目の定期メンテナンスは年明けの1月から行われるとみられています。



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